テリロジー 「半公式」エンジニアブログ(仮)

株式会社テリロジー コンサルティング&ソリューション技術部

Coho DataStreamでストレージの運用を簡単に!

こんにちは。コンサルティング&ソリューション技術部エンジニアの江口です。
弊社では、ストレージとしてCoho DataStreamという製品を取り扱っています。
このストレージは、簡単にいえば「仮想化環境用*1のNFSストレージ」なのですが、ストレージの運用を非常に楽にする仕組みを備えており、かつパフォーマンスの良い、「簡単で扱いやすい」製品であることが最大の魅力です。今回は、このCoho DataStream(以下Cohoと略します)が、どのように運用を楽にしてくれるか、という点にフォーカスしてご紹介したいと思います。

ちなみに「Coho」とは銀鮭のことです。イメージカラーも鮭をイメージした赤色。

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なかなか目立つ外観です。

従来の典型的なストレージの構築

Cohoの機能をご紹介する前に、まずは、従来のストレージを利用するにあたって、どういった作業が必要になるかを見てみましょう。なお前提は、NW経由で接続されるストレージ(SAN/NAS)です。

  • RAIDの設定、LUNの切り出し: ストレージは通常、搭載している物理ディスクでRAIDを構成し、いくつかの論理ボリューム(いわゆるLUN)を作成します。LUNは拡張は容易ですが縮小は難しいため、事前に適切な設計が必要となります。SANストレージであれば、LUNのホストへのマッピング(LUNマスキングなど)が必要となります。
  • NW設定: ストレージとホスト間はNWで接続されますので、NWの適切な設定も必要となります。
  • マイグレーション(リプレース/増設時): データを筐体間で移行する作業です。ストレージをリプレースする場合は必ず必要ですし、たとえば既存ストレージが負荷に耐えられないためコントローラを追加した、というようなケースでは、負荷分散のため既存機器から新規機器への一部データのマイグレーションを行うこともあります。マウントするホスト側でも、マウントの設定を変更するなどの作業が付随して発生します。

以上のようにさまざまな作業が発生して、手間も相当なものです。

運用を簡易化するCohoの機能

さてCohoでは、上に挙げたような手間をユーザにかけないよう、さまざまな配慮がなされています。どう運用が簡単になるものか、以下、ご紹介していきましょう。

RAID、LUN設定は不要 

CohoにはLUNの設定は必要ありません。Cohoは複数のストレージノードによるクラスタリングが可能ですが、すべてのノードのボリュームが単一の大きなNFSボリュームとしてまとめられます。新しいシャーシが追加されれば、自動的にNFSボリュームの大きさがそのシャーシの分増えるのです。
単一のボリュームといってもエクスポートは複数作成できますし、各エクスポートごとにアクセスできるホストを制御することもできます。
もちろん、すべてのクライアントが一つのエクスポートをマウントして共有する運用も可能です。
またRAIDについては、そもそも使っていません。ではデータの冗長性が無いのか?というとそんなことはなく、ノード間でデータをリアルタイムにレプリケーションして冗長化を行っています。では最小構成でシャーシが2台必要か、というとそんなことはありません。実は1台のシャーシ内に物理的に分離されたストレージノードが2台収容されていて、その2ノード間でレプリケーションが行われます。
ディスクなどに障害が発生すれば、そのディスクに存在したデータの再レプリケーションを実行し、常にデータのレプリカがクラスタ内に存在するようにします。

スイッチ設定不要

上に書いたようにCohoはスイッチがセットになっているため、別途スイッチを用意する必要はありません。
またスイッチにコンソール等で接続して設定する必要もありません。スイッチはSDN(Openflow)に対応しており、経路の設定はSDN経由ですべて自律的に・かつ動的に行われます(SDNコントローラはCohoクラスタ上で動作しています)。
たとえば新しいCohoシャーシを追加したり、NFSクライアントが増えたりしても、ユーザの設定は必要ありません。どのクライアントをどのストレージノードに接続するか、動的に判断し設定が行われます。障害が発生したり、あるストレージノードへ負荷が集中したりした場合も、同様に動的に判断され、別のノードへの接続の切り替えが行われる仕組みです。

シャーシ(ストレージノード)の自動デプロイ、クラスタリング

Cohoシャーシを増設したい場合、ユーザの必要なオペレーションは「スイッチに結線する」ことだけです。
スイッチ上で稼働するクラスタ管理ソフトウェアが、結線するだけで新しいシャーシを検知し、デプロイを自動的に行ってくれます。
ストレージノードのファームウェアイメージも管理ソフトウェア上で保持しており、自動的に新規のシャーシにそのイメージを配り、インストール、クラスタへの組み込みといった作業が自動的に実行されます。
逆にシャーシの撤去を行う場合は、Web UIからボタン一つでクラスタからの切り離しを実行できます。

マイグレーション不要

Cohoクラスタ内では、シャーシ間でなるべく均等にデータを持つように制御を行います。
シャーシの追加をすればそのシャーシにデータを既存機器から移し、シャーシを撤去する場合は対象機器から残る機器にデータを移します。このため、ユーザが手動でマイグレーションを行う必要はありません。
この機能により、新しい機器の追加・古い機器の撤去というHWライフサイクルの運用が効率的に行えるようになります。

おわりに

ざっとCohoがどうストレージの運用を楽にしてくれるかを紹介しました。
こうした高い運用性は、運用コストを引き下げ、長期的には高い投資対効果をもたらします。
オンラインゲーム大手であるガンホー・オンライン・エンターテイメント様には、この運用性の高さに魅力を感じCohoの導入を決めていただきました。ガンホーの導入事例については、テリロジーの公式サイトでご紹介していますので、興味があればそちらもチェックをしてみてください。

www.terilogy.com

*1:2016年11月現在では、VMWare環境でのNFSデータストア、およびOpenStack環境でのCinder用ボリュームとしての利用に対応しています。